先日モルディブのお天気について投稿しましたが、やはり昨年発生したスーパー・エルニーニョ現象の影響で12月から2月、特に2月は環礁によっては連日強風や大雨といった嵐のような最悪の1ヶ月でした。
特に2月に嵐のような悪天候が続いていたリゾートでは、防波堤があってもビーチの侵食が進むほどの酷い荒波で、多くのリゾートのビーチの砂の深い所に埋められていた土台兼波よけ用の砂袋なんかが露出してしまうなど、本当に悲惨な状況でした。
3月に入り、5日くらいに少し天候が崩れたものの、先週半ばからはザ・ベスト・シーズンという感じの快晴が続いているので、ようやくエルニーニョ現象からの悪天候も収束に向かったのでは、という見解で皆安堵していました。
ところが今週に入ると今度は雨が全く降らず、無風で日照りのようなドピーカンの好天続きで、昨日から急上昇しているという体感気温はなんと42度に達したそう(汗。
Did you know today’s feel like temp in central area exceeded 42°C? We are going through the warmest period now.
— Maldives Meteorology (@MetMaldives) 2024年3月11日
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モルディブの気象庁も政府も警察庁もこぞって、水分補給をしっかりすることと日陰のない屋外でのアクティビティは控えることの二つを特に注意喚起している現在。
我々ツーリストは何を注意したら良いかというと。。。
サンドバンク(砂州)でのピクニックやビーチで遊ぶ際や屋根がないボートの上での長時間の日焼けは脱水症状や熱中症を起こし易いので、特にお子さんや高齢者、そして若い人でも昼間からアルコール摂取する人は要注意だそう。
またモルディブ旅行仲間からの連日のチャットを見ていると、先週末からジリジリ焦げてしまいそうな暑さが続いており、ビーチで日焼けしようものなら干からびそうとか、暑過ぎてヴィラのエアコンが効かないという書き込みも見られました。
特に水上飛行機で移動した人達からは、快晴は嬉しいけれど暑過ぎて機内のファンが全然効かなくて機内がものすごく蒸し暑いから、充電タイプのミニ扇風機でもないと遠いリゾートの場合は汗だくになるわよ、という書き込みを幾つか見ました。
今月と来月モルディブに行かれる場合で特に汗かきの方や小さいお子さん連れのファミリーは、ミニ扇風機や叩くと冷える冷却剤みたいなものを持参すると良いかもですね。
そして昨年末から危惧していましたが、既に昨年末の時点で世界中の海水温が1.5度も上昇している中、この日照りのような異常な暑さが続くと今年の春から夏にかけて、また珊瑚の白化(ブリーチング)が起きそうで心配です(涙。
モルディブ全体の珊瑚が6割以上(場所によっては9割近く)と壊滅的に白化してしまった2016年の春も、3年近く続いたスーパー・エルニーニョ現象の影響からでした。
白化現象は温度と光と栄養分の極端かつ持続的な変化によるストレスから、珊瑚に共生する藻類が追い出されてしまうことで白くなってしまうんだそうです。
2016年に珊瑚が白化した後、モルディブ環境庁が珊瑚のストレスを減らすべく、各リゾートに堆積、汚染、草食動物の乱獲を減らすことで、サンゴ礁の回復力を高めて白化現象を乗り切ろうと頑張っていました。
ところがそれ以降も地球温暖化による気候変動と異常気象により、毎年風や波が強くなり大半のリゾートでビーチの侵食が問題になっており、ここ2、3年で急遽防波堤を設置するリゾートが増大しています。
防波堤を設置しても侵食が進んでいるリゾートもあり、リゾートの多くが防波堤に関係なく浚渫と砂の補充をする為の作業船を保有していて、季節によって風と波の向きが変わるので年間通して作業しているリゾートもあるくらいです。
それでもリゾートによっては珊瑚の移植をしたりゴミ拾いをしたり、なるべくストレスを減らそうとここ数年色々と頑張って来たようですが、またもや海水の温度急上昇となってしまったら、これまでの全ての努力が水の泡になりそう(涙。
また珊瑚礁の回復に欠かせないのがガジガジくんことブダイ(パロットフィッシュ)やパウダーブルーなどのサージョンフィッシュなんかの草食魚なんだそうで、どちらも死んだ珊瑚や海藻を食べることで珊瑚の再生や育成を促すんだそう。
そして以前もお話ししましたが、珊瑚礁の大半がガジガジくんが藻がついた古い珊瑚を食べると、珊瑚の骨格のメインである炭酸カルシウムで出来た食用に適さない物質を腸内で粉砕して、砂として排泄しています。
よく海中でガジガジくんを見つけると、驚いて逃げる際に白い粉状のものをお尻から出していますが、あれが全部珊瑚から作られたウンチであり、皆が綺麗と喜んでいるモルディブやハワイのビーチにある白い砂なんですよー(笑。
なので、白い砂浜に立って感動した際はガジガジくんに感謝を忘れぬよう(笑。
そういうわけで、ブダイやサージョンフィッシュなどの草食魚の漁獲や購入を控えることも今後地球温暖化とサステナブルな点からも、大事な点ですね。
また地球温暖化による気候変動や異常気象により日本で梅や桜が早く開花してしまうのと同じで、もしかしたら海中でも似たようなことが起こりかねないですよね。
毎年海亀の産卵は5月から10月の特に5月から6月にかけてが多いそうですが、もしかしたら4月くらいと早くなったり、逆に暑過ぎると産卵しなくなるかも知れません(涙。
海亀と違って産卵時期がズレると困るのが、ゴマモンガラです。
実は私も昨夏ミライドゥ滞在中に噛まれました。
ゴマモンガラの産卵期間は年中を通してという話もありますが、モルディブに限っては春、特に4月と5月が多いそうで、その時期になると襲われるダイバーの数が一気に増えるそうです。
ミライドゥのスタッフの話によると、ゴマモンガラの産卵時期はやはり春だそうで、昨夏は温暖化の影響で涼しかったようで時期がずれて7、8月が産卵シーズンだったそう。
通常2、3、4月はモルディブのベスト・シーズンで快晴が続くんですが、先月までの大雨と寒さから、今月に入り一気に暑くなったことから、もしかしたら今年の産卵は5月ではなく、3月から始まるかも知れませんし、もしかしたら雨季に入ってから通常通り涼しくなることがあれば6月以降にずれ込むかも知れません。
私が噛まれた時期が以前とズレているのと同じで、これまで噛まれなかった季節にも注意する必要があるかも知れません。
リゾートのハウスリーフで、もし砂地に寝転がっているようなゴマモンガラがいたら、巣に産卵した卵が孵化するまでの約5日間側で見守り続けている母親なんだそう。
*ミライドゥのスタッフからは産卵した母親に攻撃されると聞いたので、以前そのように投稿しましたが、調べたところ攻撃するのは父親が多いと最近知りました。
巣の真上から両手でYの字に広げた状態の逆三角状のエリア数十メートルが危険区域で、父親のゴマモンガラが砂地から5メートルくらい上のあたりで常に警戒しパトロールしていて、そのエリアに入ったら最後攻撃されるんだそうです。
最初は威嚇目的でフィンや足に軽く噛みつく程度が多く、その際にそこそこの衝撃を感じるので、もしゴマモンに襲われたのが分かったら絶対に慌てず、正面から見つめ合い、足のフィンを使ってゴマモンと向き合いながら後方にゆっくり逃げてください。
私は知らなかったんですが、ゴマモンは野生の動物なんかと同じで、後ろ姿を見せて走って逃げたら最後、延々と追いかけられて酷い目に遭うんだそう(汗。
↓動画の女性も後ろ姿を見せた途端に追いかけられてますよね。
ゴマモンは敵と見做して攻撃するぞとターゲットを見据えた瞬間、まず威嚇する為に最初のひと噛みは本気では噛まずに、力弱めで噛むんだそうです。
なので私も気付かずに泳いでいた際に突然威嚇されて噛まれましたが、足に少し歯形がついた程度で済みました(汗。
↓ビデオを貼り付けましたが、頭上に時々トサカみたいな感じでヒレを立てるのが分かりますか?
↑頭上のヒレが立ったら、威嚇の合図なので攻撃されかねないと覚えてください。
砂地や珊瑚の下で横になっているゴマモン、そしてなぜかヒレを立ててるゴマモンがいたら、慌てずにその場からゆっくりと決して後ろ姿を見せないように離れてください。
私がミライドゥで噛まれた際はドロップオフを泳いでいましたが、リーフからは5メートルくらい離れていたので、全然ゴマモンの姿すら視界に入っておらず、1ミリのヒントすら貰えないまま突然後方から噛みつかれて参りました(苦笑。
ゴマモンが襲う際は、野生動物みたいにひたすら追いかける訳ではなくて、一度噛んだら引き返し、また助走をつけるように突進して噛む、という繰り返しなんです。
最初に足を軽く噛まれた際に、何かが当たったのかと思って振り返ると、そこには恐ろしい顔つきの大きなゴマモンが歯を剥き出しにして再度突進してくる最中で(汗。
まさにこんな感じで、青天の霹靂でしたから(笑。
2度目の突進で噛まれそうになった際はフィンをバタバタさせて反撃したので、またゴマモンが引き返していったんですが、すぐにまた助走をつけて怖い顔して突進してくるんですよ。
ものすごく怖くて、でも毎回引き返すのであれば、クロールで全速力で泳いだら逃げ切れるんだと思ってしまい、そこから先は後ろ姿を見せたまま必死に泳いで逃げたので、その後も延々と追いかけられました(苦笑。
何度も突進され続けては噛まれそうになって、その都度フィンでキックしてやり過ごし、また全速力で泳いで逃げようとしてはの繰り返しで、数十メートル追いかけ続けられました(汗。
最終的には心臓が破裂しそうになりもうこれ以上泳げない!無理!という状況だったのと同時に逃げるから追いかけてくるのかもと気づいて、それで正面に向き合って、フィンキックで交わしながら反撃し続けたら、それから3回くらいで諦めてスゴスゴと巣の近くに帰ってくれました(汗。
最初に上記のようにゴマモンと向き合って、フィンでゆっくり後ろ向きに逃げていたら、きっとすぐに諦めてくれたかと(苦笑。
ちなみに検索して見つけた情報ですが、ゴマモンなどのトリガーフィッシュの産卵は、月の周期や潮の満ち引きなどと大きく関係してるんだそう。
月に関しては、満月の2~6日前、新月の3~5日前に産卵が見られるそう。
潮汐に関しては大潮の1~5日前に、そして潮の満ち引きについては、日没前後に満潮になる日に産卵がよく見られるんだそうですよ。
実際私が噛まれた日も新月の3日前でした。
というわけで、今春にモルディブに行かれる方はもしかしたら産卵の時期に当たるかも知れないので、新月と満月の前後数日間は気をつけてくださいね。
↑ちなみに産卵時以外であれば、顔付きは恐ろしいですが人間が近寄ると逃げちゃうくらいに気弱だったりするゴマモンなので、これくらい近づいても平気なんですが、一度噛まれて以来しっかり距離を取るようになりました(笑。
また昨夏のミライドゥ滞在時にスタッフから「ゴマモンと同じトリガーフィッシュの産卵が遅れて始まり、水上ヴィラの右側にあるチャネルの辺でゲストが威嚇されたので注意してください」と言われた際のトリガーフィッシュは以下の2種類でした。
どちらも噛むことはなかったそうですが、やはりトリガーフィッシュの性格は気が荒く、また顎は珊瑚の岩を噛み砕けるほど力強いので、見かけたら静かに離れるのがベストかと。
それでは皆さま、どうぞ良いお天気に恵まれますように。。。