香港極妻日記

海外生活30年目の「極妻(極道ではなく、極楽なアメリカ人妻の略)」の楽しい香港での生活、旅行、美味しいモノ、愛犬の話等、さくっとご紹介♪

ファールフシ・モルディブのプレジデンシャル・ビーチ・ヴィラ@午前中のデッキの様子♪

今回の投稿の前半はプレジデンシャル・ビーチ・ヴィラの午前中の様子が分かる画像がメインですが、一番最後にファールフシの当時の内情やモルディブのリゾート・ホテル四方山話を置いておきますね。

 

ファールフシのプレジデンシャル・ビーチ・ヴィラの一番好きな風景がこちら。

玄関を開けると、上の景色が真正面に広がるんですよ〜。

 

朝食から戻り、ベッド・ルームを抜けてバス・ルームからデッキへ。。。

 

まだ9時前ですが、外に出ると暑いです。

 

プールはギリギリ日陰なので水温はまだかなり冷たいです。

 

サンセット終わりから翌朝10時くらいまでが、日陰を楽しめる時間帯かと。

 

デッキ・チェアは移動可能ですが、木陰が殆どなかったです。

 

バス・ルームのガラス・ドアにビーチと海が映り込んでいて素敵なんですが

よく見てみると、バスタオルとかバスタブやシンクが透けて見えていますね。

 

お隣さんは今頃朝食の時間かしら。。。

 

2019年当時はこのヴィラが最上級カテゴリーでしたが、外から丸見え(苦笑。

 

ご覧の通りビーチが広いので、プールの真ん前を歩く人は少なかったです。

 

モルディブの美しいビーチに打ち寄せる波を見ているだけで幸せいっぱい♪

 

ね、波打ち際から結構な距離があるんですよ。

 

なので、夕方とかたまにスタッフやゲストがサッカーなどで遊んでいました。

 

朝9時でも気温は28度超え故、エアコン効いた部屋の窓ガラスには結露が。

 

2019年にファールフシに宿泊した際、マネージャー@リーティラやフバフェンフシ、ラックス・サウスなどを経たベテラン・スタッフから伺った四方山話です。

 

ファールフシは2019年の開業当時は別会社の経営で、開業する一年くらい前からしっかりモニタリングしたそうで、ヴィラなど全てが完成した当初は、ジェッティから水上ヴィラ数軒までは水上ではなくて浅瀬だったり砂地のところも数軒あったそうですが、たったの数ヶ月で侵食してしまい、その名の通り水上ヴィラになったんだとか。

 

侵食はファールフシだけではなく、モルディブの1200以上の島々に起きていて、一番の大きな原因は温暖化による海面上昇で、侵食が起こりヤシの木などの植物が流されてしまうことで、どんどんビーチの砂も流され易くなり削られてしまいます。

それだけではなくて、新設リゾート・ホテルの建設時に相当なダメージを与えているそうで、リゾート会社が建設中の島に元々あったヤシの木などの自然の植物を勝手に伐採すると地形も潮の流れも全て変わってしまい、その島だけではなく他の砂州や島や海流にも大影響を与えるんだそう。

元々ビーチのなかった部分にコンクリートで埋め立てたり、上記のように植物を伐採したり、ビーチを増やそうと今まで低かった場所に砂を運んで積み上げたり、ビーチの砂が波で持って行かれないようにと防潮堤を作ったり囲んだりすることで、その島のビーチは流れが止まり穏やかになって一見良かったように思えますが、逆にその防潮堤のせいで、別の場所に海流が出来たりして侵食の原因となっているんだそう。

なんだか昔の日本の河川問題に似ていますよね。

大海原といえども、やはり長年自然が作り上げたものは触らない方が理にかなっているんでしょうね。

 

最近になって政府がようやくそういった温暖化以外の侵食の原因に気づき、ここ数年は政府スタッフが頻繁に島々を水上飛行機などで周っては空撮して、どこの島に何本どんな木があるか記録しては、リゾート建設中にどの木を何本抜いたか、どんなビルを建てているか常に比較していて、違反や問題があるとすぐにリゾートのオーナーに連絡してクレーム&罰金&修復など指示することでコントロールしているんだそう。

 

話はファールフシに戻り、、、ハウスリーフは水上レストランからアライバル・ジェッティまでは波がとても高いそうで、最初はその区間にアライバル・ジェッティを建設したそうですが、あまりにも波が荒く水上飛行機もスピード・ボートも着水や停泊し辛く、またゲストらがジェッティに移動しようにも足場が安定しないことから、泣く泣く断念して別の場所に現在のアライバル・ジェッティを建設したんだとか。

朝食レストランやプール&バーの前にあるビーチの侵食も激しく岸壁のようにえぐられていたり、我々のビーチ・ヴィラのビーチも波打ち際から数メートルのところがかなりえぐれて深くなっていたりして、いかに波が高いか納得しました。

 

ファールフシの南下にReef fishing pointとして使用している小さな島があり、その二つの島の間を海流がうねる感じで通っているそうで、それで年間通して小さな島方面にある水上レストランからアライバル・ジェッティの区間は潮の流れが強くてシュノーケルには向いてないそうです。

ただし一年を通してごく稀に波も風も全くない日が数日あるそうなので、丁度そんな日に運良く宿泊中であれば、スタッフに確認の上でハウスリーフをぐるり一周満喫してくださいませ。

スタッフ曰く、水上レストランからアライバル・ジェッティ手前にかけてが一番楽しいそうなので、我々の滞在時はずっと波が高くて行けなかったのが本当に残念でした。

 

侵食に続いての問題は、ゴミ問題です。

ファールフシの開業時当初はハウスリーフに(住んでいる)レジデンスの海亀も数匹いたり、朝食レストランから見えるハウスリーフ沖に毎朝群れで泳ぎにやってくるイルカもいたそうですが、あちこちから流されてくるゴミのせいで徐々に消えてしまったそうです。

ファールフシの周辺にあるリゾート・ホテル各社が利用しているゴミ捨ての下請け業者が大量の廃棄ゴミを収集した後、リゾート・ホテルからゴミ収集船が見えなくなる海洋沖で一旦停泊し、廃棄料金を誤魔化す為にこっそりと海に大量にゴミを捨てているんだそうです。

元々ある日を境にリゾートのビーチに流れ着くゴミが突然増えておかしいと疑い始めた頃、偶然スタッフの知人が海洋沖で廃棄行為を目撃したとかで即座に政府にクレームしたものの、全く本腰を入れて取り締まってくれないらしく半ば放置されたままだとか。

そういった悪徳ごみ収集業者はモルディブのあちこちにいるらしく、すぐ近くの海洋沖で毎週大量に廃棄されていたファールフシは対策として、毎月二回スタッフ総出でビーチやハウスリーフ内をくまなく掃除していたそうですが、なかなか追いつかない様子でした。

見た目の悪さだけではなく、プラスティックなどのゴミを誤食する海亀や魚も少なくないですし、ゴミを燃やすことも温暖化に繋がっていると数十年前から世間では常識となっているのに、なぜ政府は空港近くの島でゴミを燃やしたり不法投棄に目を瞑り続けるのか、ゴミがモルディブの一番大事な収入源である海を汚染し続けていることを容易く想像出来ないのか不思議でたまりません。

モルディブ市民や在住者らに加え海外からのツーリストら全員に、ゴミ捨てに対してシンガポールみたいに罰金やペナルティを取り込むことで、政府も本気で取り組んで欲しいと願うばかりです。

 

そんなファーフシは今現在はエメラルドというリゾート会社の経営になりましたが、以前は地元の優良企業で海や自然や海洋生物を大事にするユニバーサル・リゾーツが営業していたので、スタッフ総出でビーチやリーフの掃除を行っていたようですが、残念なことに外資の大型リゾートはこういう事に全く無関心でビーチの見た目にだけ気をつけているのが殆どです。

唯一ビーチの見た目だけじゃなく真剣に海や海洋生物の保護に昔から熱心に取り組んでいるのはフォーシーズンズ・リゾートくらいかと思います。

 

モルディブはここ10年くらい年間30軒を超えるリゾート・ホテルの建設ラッシュで、コロナ禍の3年間は多少失速しましたが、今年も20軒くらいのリゾート・ホテルがオープン予定です。

どこのリゾートも少しでも早く元を取ろうとばかりに突貫工事した挙句に竣工前に急いでオープンしていており、外資の高級リゾートの乱立で人手も足らず質が悪いままの見切り発車状態で、高級リゾートを銘打ってオープンしても良質なスタッフは一部のみで、しばらくすると新しい高級リゾートにすぐ引き抜かれてしまうのでホスピタリティが全く維持出来なかったり伴っておらず、結果口コミなどから集客も難しくなり、失速して大安売りとなってしまったり。

またスタッフも昔みたいに同じリゾートで長年忠実に働く人は少なくなり、短期間で他のリゾートに転職することでキャリア・アップを目論む人が大半だったりで、高給で人手を集めてもすぐ他のリゾートに更に昇給&昇進付きでオファーされていなくなる、という負のスパイラルみたいなことが起きているそう。

 

我々が宿泊した2019年のファールフシはユニバーサル・リゾーツ時代だったので、ホスピタリティはややカジュアルで三つ星タイプの洗練された系ではありませんが、逆にモルディブの本来の良さが伝わるようなとてもフレンドリーで暖かいおもてなしでした。

当時はオール・インクルーシブもなく、価格も中の上くらいで、後日投稿しますがハウスリーフもとても良かったので、翌夏に再訪しようかと思っていたんですが、ご存知の通り2020年はコロナ禍で行けなくなってしまい、その間にエメラルドの経営に変わってしまったのでもう行くのは辞めましたが、こういう侵食やゴミ問題とハウスリーフの半分近くが泳げないということからも、もしかしたら売却しちゃうのかな?と思っていたので、やっぱりなあという感想でした。

 

マネージャー曰く、彼の国が建設したマレと空港を繋ぐ立派な橋は一部の人以外には全くメリットがなく、当初は50億ドルの予算が最終的には300億ドルになり、毎年メンテナンスに莫大な費用がかかり、借金プラス要らない赤字が年々増え続けるという負の遺産なんだそうです。

ご存知のように、スリランカと同じく彼の国に助けてもらうつもりが結果的に借金まみれとなり、インドなど他の国に助けてもらわないといけない状況に陥ってしまい、モルディブも借金から逃れる為にインド政府に助けを求めているがどうなることやら、と心配されていました。

マレの空港も15年以上前からサイズ変わらずで、数年ごとに新空港プロジェクト発表!と盛大な竣工イベントでスタートしては数年後に建設途中で頓挫しての繰り返しでしたが、政治的なものが安定しない限り、また海外から優秀な外国人スタッフがメンバー入りしてもついてこれない現地スタッフで外国人スタッフが嫌気を指して帰ってしまうのが常らしく、今現在建設中の工事もどうなることかと危惧されていました。

実際コロナ禍に竣工した水上飛行機のターミナルも一見広くて立派なんですが、既にゴミ問題のトラブル抱えていたりで、政府も企業もいつまで見て見ぬふりし続けるんでしょうかね。