香港極妻日記

海外生活30年目の「極妻(極道ではなく、極楽なアメリカ人妻の略)」の楽しい香港での生活、旅行、美味しいモノ、愛犬の話等、さくっとご紹介♪

モルディブのノヴァをボートで出発

リゾート・マネージャーのシャーミーの案内で、サプライ・ジェッティに到着です。

 

 

「水上飛行機の到着までまだもう少しあるので、ジェッティ手前のマリン・スポーツ・センターの椅子に座ってお待ちください。」と指示されました。

 

 

水上飛行機を待つ間、サプライ・ジェッティ周辺を散歩することに。。。

 

 

 

シャーミーがサプライ・ジェッティで待機しているボートのスタッフと水上飛行機の確認を終えると、私たちのところに戻ってきて、以前はこちら側がアライバル・ジェッティとして、ドロップオフ近くにジェッティがあった話をしてくれました。

 

 

他のリゾート同様に、オープンしてから常に風向きや波や侵食などをモニタリングしているそうで、こちら側は季節によっては強風と高波がすごくなることが多いそうで、他のリゾートと同じく始まったのは、ここ3、4年前(2023年末なので、2018年くらいを指します)からの出来事みたいで、明らかに地球温暖化の影響によるものだと話していました。

 

2016年にモルディブ全域で初めての大規模な白化が起こったので、翌年にはそれまで自然の防波堤の役割をしていた枝珊瑚が8割くらい壊滅していたと想定すると、やはり2018年くらいからモルディブのリゾートの中でも、ノヴァみたいにハウスリーフの珊瑚が綺麗なことで有名だったりした島のリゾートは、ある日突然(珊瑚の消失により防波堤が消え去り)侵食被害に悩まされることになったんでしょうね(涙。

 

 

 

少し話はそれますが。。。

 

そういえば、以前同グループ企業であるユニバーサル・リゾーツが経営していた頃のファールフシ・モルディブ(現エメラルド・ファールフシ・リゾート&スパ)に2019年末に宿泊した際も、当時のスタッフらから同じ話を聞きました。

 

gokutsuma.hatenablog.com

 

ファールフシでは、水上ヴィラのビーチに近い浅瀬にあった数軒は、オープン前は干潮時になると海水が引いて、まるでビーチヴィラのようだったそうですが、徐々に波が高くなり、半年後には侵食によってどんどん砂が流されてしまい、すべて完全なる水上ヴィラに変わってしまったそう(汗。

 

ファールフシのヴィラや設備が完成してからオープンするまでの間、実は2年間にわたり風向きや波による侵食の影響を観察していたそうです。

 

その結果、ノヴァと同様に、強風と高波の影響で最初に建設したアライバル・ジェッティを反対側に移動せざるを得なかったとのことです。

 

なぜ2年間もモニタリングを行ったのか尋ねると、2012年頃にオープンしたシャヴィヤニ環礁の前ヴァイスロイ・モルディブ(現JWマリオット)は、島の位置的に強風と高波が他の島より強めだったそうで、水上ヴィラとジェッティの損壊が酷すぎて営業できないレベルになったそうです。

 

結果、2014年にはやむなく休業(からの終業)せざるを得なかったそうで、2016年にモルディブ全域で白化現象が起きた翌々年からあちこちの島で侵食被害が出始めていたので、ヴァイスロイのような事態を避けるために、特にハウスリーフを売りにしているリゾートは、念には念を入れて対策を講じているようでした。

 

 

↑ヴァイスロイの頃の画像を見返すと、風向きによってはハウスリーフの半分近くが高波で泳げないように見えたため、私も訪れるのを躊躇った記憶があります。

 

ヴァイスロイ当時は、素敵なヴィラや魅力的なハウスリーフの空撮を見て訪れるつもりでしたが、あっという間にクローズした原因が、まさかの強風と高波で水上ヴィラとジェッティが損壊したとは当時は全く知らなくて、てっきりブランドの認知度や宣伝不足が理由だと思っていました(汗。

 

外資系リゾートは、景観や豪華なヴィラ、美味しい食事、ホスピタリティを売りにしている一方で、ハウスリーフがほとんどないか、一部しかないことが多いため、イターフシのようにハウスリーフに対する影響をあまり考慮せずに施工をすごく急いだり、また施工中にもかかわらずオープンすることがよくあります。

 

それでも外資系リゾートも、ビーチの侵食対策は欠かせませんし、イターフシのように頑丈なジェッティを設置するところも増えてきました。

 

ノヴァも昔のファールフシも頑丈なジェッティを設置したら良いのではと思うかもしれませんが、ユニバーサル系列などモルディブの企業は、海や珊瑚、生き物に影響がないように極力配慮し、外資系のような華やかなジェッティよりもモルディブらしさを重視して、大規模な工事をできるだけ避けています。

 

リゾートを開業するには、人件費から水道光熱費、広告費、仕入れ費など莫大なランニング・コストがかかるため、そのためじっくり様子を見ていたのは、既にミライドゥ、バロス、カンディーマなどを運営していた地元の企業だからこそ出来たことだと思います。

 

ユニバーサル・リゾーツは2年間の観察を経て、2019年の春にファールフシを開業し、2022年にはエメラルドとして開業してたので、おそらくコロナ禍の2020年頃にはエメラルドへの売却交渉が行われていたと思いますが、やはり地元の企業の判断力や見通しはすごいなあと感心した記憶があります。

 

 

 

話はノヴァに戻りまして。。。

 

最初に島をリゾートとして開発&開業したファールフシとは異なり、既存リゾートであるヴァカルファリに少し手を加えてノヴァとして開業したので、売却からオープンまでの期間は短かったようです。

 

当初の予想を超える大きな波の影響で、水上飛行機やボートが沖にあるジェッティに接岸する際、高波により衝突の危険があったり、ジェッティからの移動時も波の揺れが激しく、ゲストの乗降が困難を極めたそうで、急遽波の波の影響が少ないリーフの内側にジェッティを変更したそうです。

 

現在は、ゲストの到着と出発時に利用するジェッティは、季節によって風向きや波の高さに応じて、アライバル・ジェッティとサプライ・ジェッティを使い分けているとのことでした。

 

サプライ・ジェッティの左側には、ヴァカルファリ時代のものかノヴァのものかは不明ですが、古いジェッティの土台が残っており、波の影響でかなり傷んでいました。

 

 

この先も温暖化による悪天候は増加する一方だと思われるので、どのリゾートもビーチの侵食だけではなく、ジェッティやヴィラのメンテナンスも大変になるでしょうね(涙。

 

ノヴァのサプライ・ジェッティ前のビーチが一番広くて綺麗でした(が、別の季節にこちら側に向かって強風が吹く時は、ごっそり砂が持っていかれるのかもしれませんね、汗。

 

 

5分ほどすると、ジェッティのスタッフからシャーミーに連絡が入り、もうすぐ水上飛行機が到着するそうで、一緒にジェッティに向かいます。

 

↓侵食対策に欠かせないアイテム@掃除機みたいに海底の砂を吸い集めては、砂が消えたビーチに砂を撒いて埋める作業に使用するボートを横目に、ジェッティへと急ぎます。

 

 

ジェッティに着くと、スピードボートでの移動かと思っていたら、ドーニでした(笑。

 

 

沖のすぐ近くに水上飛行機のドックがあるので、スピードが遅いドーニでの移動でも十分なんだそう(笑。

 

これがサンセット・フィッシングだったらいいのにねー、と笑っていたら、スタッフから、「今夜はまた雷雨の予報だから、船も出ないし、出られても全然釣れないよ〜。」と言われて、皆で「本当だね。」と笑い合いました(苦笑。

 

 

そろそろ水上飛行機が到着するとのことで、ドーニの出発となりましたー。

 

 

沖に見える水上飛行機のドックの手前で、水上飛行機が無事着水し、ゆっくりしたスピードでドックに近づいています。

 

 

出発した途端に、突然雨が降り出してきて、傘を広げようとしたシャーミーでしたが、なぜか傘がなかなか開かなくて、ノヴァのサインを振ったり、私たちに手を振ることもできなくて、わちゃわちゃした状態で見送ってくれました(笑。

 

 

傘を開くのは諦めて、とんがりコーンみたいな感じで傘を頭にかざして雨を凌ぎながら、ノヴァのサインを持って、苦笑いしたまま見送ってくれました(笑。

 

 

私たちを見送った後、しばらく両手で格闘していたら、ようやく開いた模様(笑。

 

 

ドロップオフから沖に出て。。。

 

 

振り返ると、サプライ・ジェッティが小さくなっていました。

 

 

ドックに近づくと、ラッキーなことに姉妹リゾートである、ノーチラスのプライベート・ジェットでしたー。

 

 

おそらく、到着したインド人家族6名は、朝から8時間近くマレのラウンジで待機していたようなので、それで急遽自社のプライベート・ジェットを使用することにしたのかも知れません。

 

それにより、他のリゾートのゲストのようにTMAやマンタ・エアの一般の飛行機の順番を待たずに、プライベート・ジェット枠の出発時間が決まり次第、すぐに飛び立つことができたのではないかと思います。

 

一般的な水上飛行機の場合、悪天候による大規模な遅延が起こると、数百人から千人以上の乗客が待機していることがあります。

 

その際、雨の合間を見計らって飛行を行うために、目的地や乗客の人数を調整し、できるだけ早くリゾートに届けるように努めているそうですが、満席にして効率よく飛ばすための努力や、待機時間が長い乗客を優先したりするなど、さまざまな配慮をしながらの作業は本当に大変そうですよね(汗。

 

後日聞いたところによると、この日、プライベート・ジェットを保有していないリゾートのゲストの半分くらいは、翌日まで振替のフライトが手配できず、マレに1泊することになったそうです(涙。

 

モルディブでの水上飛行機サービスを提供している主要な2社は、ユニバーサル・リゾーツの傘下にあるマンタ・エアと、クレドゥやクダドゥ、フラワリなどを運営するクラウン&チャンパのグループ企業であるTMAです。

 

TMAは、クダドゥの専用プライベート・ジェット以外にも、宣伝を兼ねて最近ではジャワカラのロゴを入れているプライベート・ジェットも数機保有しているので、こういった場合には同じようなフォローをしてもらえるかも知れませんね。

 

 

 

波があるので、ゆっくりと水上飛行機のドックに近づいて、安全に着岸完了です。

 

 

まずはノーチラス号で到着したゲストとラゲージを機内から降ろしていきます。

 

 

到着したゲストがドーニに乗り込み、ラゲージも運ばれると、次は私たちの番です。

 

 

最初に私たちのラゲージが積まれていきました。

 

 

しばらくドーニで待機となりました。