2016年にスーパー・エルニーニョ現象で海水温が上がり、モルディブの73%の珊瑚礁が白化したニュースは記憶に新しいかと思いますが。。。
地球温暖化による影響で昨年2023年からもスーパー・エルニーニョ現象が発生しており、昨年末から年明けにかけてはモルディブの多くのリゾートで大雨や風や波が強くなり、ベスト・シーズンと言われる乾季の2月も連日大雨が続きました。
3月に入るとベスト・シーズンならではの好天が続いたので少し安心したものの、モルディブでも気温がかなり上昇し続けており、4月以降も気温の上昇と共に雨の日が多かったりとかなり不安定な天気が続いている現在です。
昨年後半から、もしかしたら2024年はより大きなダメージになるかもと危惧していましたが、残念なことに予想が的中してしまい、世界各地で海水温が上昇中で、そして今週モルディブでも海水温の上昇による珊瑚の白化警戒アラートの上から2番目であるレベル1になりました(涙。
ちなみに2017年にバア環礁のアナンタラ・キハバーに滞在した際は、ハウスリーフのあちこちで珊瑚の白化が見られましたが、なんとイソギンチャクまで白化していてビックリしました。
↓世界中の海洋温度を監視する組織「コーラル・リーフ・ウォッチ」の数値マップを見ると、地球の半分くらいが真っ赤で怖いことになっています(涙。
モルディブの特に中央部と南部が一番高い警戒レベルだそうです。。。
シャヴィヤニ環礁と南アリ環礁とカーフ環礁(マレを含むカーシドゥ島、ガーファル、北マーレ環礁、南マーレ環礁)では、海面水温が32度超えで既に珊瑚の白化が見受けられるそうです(涙。
カーフ環礁の白化した珊瑚は上のフェイスブックの投稿画像で見られますが、私が昨年末に訪れた南アリ環礁にあるNOVAのハウスリーフの一部で白化した珊瑚を見つけたので参考までに貼っておきますね。
一瞬白い珊瑚と思い込んで綺麗と思いましたが、数秒後に白化だと気づき、、、(涙。
白化するとやがて死んでしまいこんな感じになりますが。。。
↑よく見ると死んでしまった珊瑚のあちこちに新しい珊瑚が元気よく生えてきているのが見えますよね??
また一度死んでしまった珊瑚=終わりではなくて、珊瑚についた藻が海亀さんの餌になったり。。。
死んだ珊瑚を一番よく食べるのはガジガジくんことブダイで、古い珊瑚を食べては糞として綺麗な白い砂を排出してくれるので悪いことばかりではありませんね。
ただ、珊瑚についた藻を食すブダイやスジアラの成魚は死んだ珊瑚でも大丈夫なんだそうですが、稚魚の場合は元気な枝珊瑚系を好むそうなので、このまま海水温が上昇し続けると、モルディブの海からはいずれブダイやスジアラが消えてしまうかもですね(涙。
↓ブダイの好む珊瑚の棲み分けデータです。
https://www.fra.affrc.go.jp/pressrelease/pr2023/20230704/puress_20230704.pdf
また死んでしまった珊瑚礁でも、お魚さんはすぐに死んだりいなくなる訳ではなくて、海水温が下がれば珊瑚も回復し、お魚さんもまた増えるようです。
NOVAのハウスリーフも見た感じでは7割くらいが白化していましたが、上の画像のようにあちこちに新しい珊瑚が生えてきていて、防波堤の珊瑚岩に付いた藻を元気に突く人懐っこいパウダーブル玉にも連日出会えましたよ。
ただ今春の海水温と海面温度の急上昇は2016年より大きなダメージになる恐れがあるそうで、今後4週間以内に最大である警戒レベル2にアップする可能性があることを示唆しているそう(涙。
海水温は一度上昇すると下がるのに数ヶ月以上もかかるそうで、今年半ばから年末にかけて、残念ですがモルディブ各地のリゾートのハウスリーフに復活していた珊瑚の大半が徐々に白くなっていくかも知れないですね。。。
そして自然の防波堤としての役割を持つ珊瑚が白化して死んでしまうことで、更なるリゾートのビーチの侵食の問題が懸念されます(涙。
↓ちなみに世界の海洋の珊瑚の白化警戒アラート・マップをチェックしてみると、モーリシャス、セイシェルズ、バリなどは既に1番上のレベル2です(涙。
これらを食い止めるには、、、。
珊瑚の白化はまた海水温が下がれば長い年月はかかりますが再生するケースも多いそうですが、海水温が高くなる時期が長くなればなるほど過大なストレスがかかってしまい、より再生しづらくなるそうです。。。
我々一人一人が出来ることは小さいですが、ちりつも運動で未来を守りましょう。